「(中略)観世音よりの霊告に依れば、実は、何千年以前は、天然痘はなかったのである。それが人間の罪穢に依って出来たものであって、癩病、梅毒等と同じ様なもので、彼の癩病が一名天刑病と言はるるに見ても判るのである。
その罪穢の清算たる天然痘の、その清算を免れんが為の種痘であるから、本当から言へば決して良くないのである。之が為に、人間の健康を弱らせ、寿命を如何に縮めつつあるかは、天然痘に罹るよりも、其損失は甚大なのである。然し、今日と雖も、行を正しくなし、天則に反せざる人であったならば、種痘をしなくても決して、天然痘に罹るべき筈がないのである。
とは言ふものの、そういふ立派な人間は、未だ寥々たるものであるから、大光明世界実現迄は、種痘も又止むを得ないであらふ。大光明世界になった暁は、今日の伝染病や重病は全く跡を絶つのであって、風邪とか下痢位が、病気として遺る丈なのである。」
(「自然療法」医講 S10.)
「(中略)陰性化せる天然痘の毒素である。故に病気の原因は、先天的の罪穢及び後天的の罪穢及び天然痘の毒素の、此三つが主なるものであると思えば、間違ひないのである。」
(「病気の原因と罪穢」医書 S11.4.13.)
「(中略)天然痘-紅潮色の豆粒の如きもの簇出し、そこから膿が出て治るもの。結核なども、瘍、疔など大体天然痘の毒。」
(「特別講習会御講話」 S15.5.4.)
「(中略)人間は生来、人により多少の差別はあるが、先天的に或種の毒素を保有して、出生するのである。それが即ち、麻疹、百日咳、疫痢、天然痘等である。然るに、麻疹や百日咳の毒素は、種痘の如き確定免疫法は無い為に、病気発生に依って、各々其毒素を自然排泄さるゝのであるが、独り天然痘のみは、種痘によって、毒素の排泄を確実に、停止せらるゝのである。即ち、停止さるゝのであって、排除されたのでない事を、充分認識しなければならない。此事は未だ医学上、発見されてゐない事である。(中略)
此天然痘毒素は、種痘によって、解消したのではなく実は、種痘に由って、病気の発生を停止されたまでゝある。病気発生の停止は、毒素の消滅ではない。単に、排除作用の停止であるから、排除作用を停止せられたる天然痘毒素の行方は、如何なる方面に、如何なる状態を以て残存し、又、之が如何に活動し、影響しつゝあるかといふ事である。(中略)
種痘に因って、発病を停止せられたといふ事は、実は、発病の力を失った事であって、発病の力を失ったといふ事は、毒素排除の勢ひが、挫折したといふ事で、軟性毒素に変化したのである。謂はば、陽性から陰性化したのである。そうして、潜行的に、体内各方面に流動し、適々弱体部を選んでは、溜結するのである。
此膿結が、凡ゆる病原なのであって、進んで結核となり、尚進んで、癌腫ともなるのである。今日、医学が進んだと言ひながら、病患者が益々増加し、又、児童弱体者の驚くべき増加、国民の体格の低下等、学理に由っても解せられざる、不可思議な現象は全く、此陰性化した、天然痘毒素の跳躍が主な原因である事である。
故に種痘に依って、天然痘発生を防止した事は、実に第一工作であって、其恐るべき陰性化した毒素を全く解滅する。第二工作がなければ、意義を成さないのである。随而、此第二工作が発見された暁、種痘なるものは初めて、人類救済の恩恵者としての価値が有る訳である。故に、実は世人は、唯一つの天然痘を防止したによって、百の病患を与えられた結果になるのであって、寔に恐るべき事なのである。
然るに、喜ぶべし、我岡田式治療は、此第二工作たる、陰性化毒素の解消を、完全に遂行せられ得るのである。故に、之によって初めて、種痘の真価は発揮されるのであるから、理想的健康たり得るのである。
種痘実施以来、泰西に於ては、肺結核の激増を来したそうである。我国にあっても、近来肺結核と近眼の激増は、主に之が原因である。特に、小学生に多いのは、入学するや、頭脳の使用によって、天然痘の陰化膿が、延髄附近に溜結の結果、血液の脳への送流を妨げられ視神経が営養不足を来し、視力薄弱となるからである。」
(「種痘による、免疫の不完全」明医 S11.5.15.)
「(中略)天然痘が発病するといふ事は、人体の自然浄化作用によって天然痘毒素が外部へ排除されんとして全身的皮下一面に集溜する。それは内部から外部へ向って圧出されるのである。それが皮膚面に発疹状を呈し、発疹の粒形一つ一つが破れて膿汁が排泄される-其過程を天然痘疾患といふのであって、其際の発熱は毒素を排泄し易からしめんが為の自然溶解作用である。故に痘瘡そのものをみれば右の理由は何人と雖も首肯されるのである。(中略)」
(「人口増加率低減の問題」明医一 S17.9.28.)
「(中略)種痘によって発病しないといふ事は、天然痘毒素が解消して無になった場合と、天然痘毒素が在っても何かの理由によって発病しないといふ此二つの理由を先づ知らなければならない。元来人間は生れながらにして先天的種々の毒素を遺伝保有してゐる。即ち天然痘、麻疹、百日咳等である。特に天然痘毒素(以下略して然毒と称す)は悪質なるを以て怖れられてゐる。
然らば天然痘が如何なる理由によって発病するものであるかといふに、それは人体に於ける自然浄化作用に因るのであって浄化作用の為然毒が体外へ排除されんとして全身的皮下一面に集溜されるのである。即ち内部から外部へ向って圧出されるのでこれが発疹である。故に発疹の粒形一つ一つが破れて膿汁が排出されるにみても明らかである。其際の高熱は毒素を排除し易からしめんが為の自然溶解作用である。
然るに種痘なるものは此然毒の自然排除作用を停止せしむるのであり、即ち浄化作用を薄弱ならしむるのである。換言すれば陽性をして陰性化せしむるのである。斯の如く排除力を失ひ陰性化した然毒即ち陰化然毒は体内に残存する事になる。然らばその残存した陰性然毒はどうなるかといふと、之が総ゆる局部に集溜固結し、種々の病原となるのみならず全身的機能をも衰弱せしむるのであるから、それが体位低下となり、特に婦人の姙孕率低下に及び人口問題の原因ともなるのである。」
(「人口増加率低減の問題」天 S22.2.5.)
「茲で天然痘に就て詳しくかいてみるが、此病気の原因は先天性毒素の為であって、此毒素は勿論親譲りのものであるが、此原因も薬毒が代々の祖先を通じて遺伝したものである。医学では毒素の濃厚なのを遺伝梅毒といい、民間で昔から胎毒というのもそれである。
処が此毒素が浄化作用によって天然痘となり、皮膚面から排泄されようとする。之を怖れて解決したのが彼の有名な英国の医学者、エドワード・ジェンナー氏であって、一七九六年種痘を発見したのである。
之によれば天然痘が発病しない為、人類に救世主の如く今尚仰がれているのであるが、実をいうと種痘によって、天然痘毒素は消滅したのではなく、毒素の浄化力を弱めた迄で、然毒は依然として其儘体内に残存する。之は医学でもいう如く、種痘の効果は或期間だけとしているのは其為である。併しそれだけならいゝが、此残存毒素が凡ゆる病原となり、特に感冒の原因ともなるので、間接的には結核の原因とも言えるのである。
処が本教浄霊によれば、如何なる重症天然痘でも簡単に治り、菊石(アバタ)など決して残らないのであるから、何と素晴しい療法ではあるまいか。」 (「天然痘」結信 S27.12.1.)
「(中略)先づ天然痘の真因であるが、之は言ふ迄もなく薬毒であって薬毒が何代も続く結果、一種の特殊毒素となり、それが遺伝されるのである。従而、人類が薬剤を用ひない時代は全然なかったに違ひない。
そうして此遺伝薬毒の濃厚なのを医学は誤解して遺伝黴毒といふのである。此先天的保有せる遺伝薬毒が浄化作用発生によって皮膚から発疹の形で出ようとする、それが天然痘であるから種痘は言はば其浄化発生を停止する手段なのである。
処が、それだけでは未だ可いとしても、其為天然痘毒素、即ち然毒は体内に残って了ひそれが各種の病原となるのであるから、結局一回の苦痛で短期間に済むものを種々に形を変へて長期間苦しむといふ結果になるのであるから、どうしても此盲点を醒まさなければならないのである。而も、其中の最も悪性なのが結核であるから此事を知ったなら、何人と雖も驚かない訳にはゆかないであらう。(中略)」 (「種痘」文創 S27.)
《浄霊》
脳天、後頭部、延髄、脊髄(背中の1/3位の所)、腎臓、