C-⑧ 心臓性神経衰弱

 

E-④ 腸に関する病気    ④-3,虫垂炎(盲腸炎)

「(中略)盲腸炎であるが、之も手術の必要が無いのである。此病気は浄化作用の結果としての膿が盲腸部に集溜し、発熱に依って溶解し、大腸を通じて下痢として排泄されるだけのものであるから、放任してをけば完全に、遅くも五六日で治癒するのである。全く人体の健康を保つ上に於る浄化作用の工程であると言っても可いので、病気とは言えない位のものである。


 それを知らない医学は、又しても氷冷をする。それに因って、扁桃腺炎の場合と同じく膿が固結し、浄化作用が停止される結果、危険にさへ瀕するといふ事になる。こうなれば手術をしない訳にはゆかなくなるのであるから、謂はば医療が手術の原因を作るといふ事になるのである。


 それのみではない、膿が充分盲腸部に集溜した時手術をすればいいが、多くの場合、医家は周章して早期に切開する。それが為に手術後、膿の後続があるので、それが再手術となり、又手術に因る疵が容易に治癒しないのもそれである。中には二三年にも及んで尚指頭の先位の傷口から絶えず排膿されてゐるといふ症状も少なくないので、之は医家も屡々経験される所であらふ。


 そればかりではない、膿の排泄機関として、最も適切に作られてある盲腸機能が欠除せる結果、自然浄化に因る膿は他の方面即ち各、腸、腎、肝、胃、腹膜等に滞溜する事となるから、種々の疾患が起り易くなるのが実際である。」

 

             (「愚昧なる医学」 S11.2.25.)





「腸疾患で一番多いのは盲腸炎であります。盲腸炎は、本療法では実に容易に治るのであります。

 

 場所は丁度、臍の一、二寸下から右の方へ寄った所で、医学で謂ふ虫様突起部で、之へ膿が急激に集溜するのであります。


 症状は、非常に痛んで熱が出る。普通手術によって、虫様突起及び膿を除去しなくては生命が危いとしてありますが、本療法では驚く程速かに治ります。大抵二、三回で綺麗に治るんであります。そうして何の為に膿が盲腸へ集溜するかといひますと、浄化作用によって、便通で排除されよふとする膿が一旦盲腸に滞溜するのであります。そうして一層排除し易からしめん為、高熱で溶解するので、溶解膿が下痢によって排除されるのであります。


 此様な訳ですから、自然療法で安静にしておれば、一週間位で確実に治癒するのであります。世人は此事を知らないから心配して手当などする。特に氷冷しますと膿がそこへ固まってしまふので治癒困難になり、生命の危険さへ生ずるので、止むを得ず切開除去しなければならないやうになりますから、手当をするなら寧ろ温罨法(オンアンポウ)の方がいいのであります。」 (「腸疾患」療講  S11.7.)





「(中略)原因は三毒の不断の浄化作用による溜結であって、それの急激な浄化作用である。医学で唱へる食物の為ではない。(中略)元来、盲腸は扁桃腺と同じやうに毒素の集溜部であって、それから便で排泄されるのであるから、大いに必要なものである。


 故に、此盲腸即ち虫様突起を除去する時は、膿の集溜場がなくなるから、毒素は腹膜或は肝臓部等各所に集溜するから、盲腸部より排出し難い場所に溜る事となる。又、氷冷して浄化を停止させると、一旦治癒したやうに苦痛は無くなるが、程経て浄化作用即ち再発-といふ事になる。


 医学では盲腸は不必要なものであるから除去した方がいいといふ。が之は、驚くべき人間の僣上沙汰である。何となれば、そんな不必要なものを作っておいたといふ造物主は実に間抜であって、廿世紀の医学者より愚かであるといふ理屈になるではないか。」

 

                 (「盲腸炎」医試  S14.)





「(中略)抑々、盲腸炎の原因は何であるかといふとそれには先づ、盲腸なる機能の役目から説かねばならない。身体不断の浄化作用によって下半身の毒素溜結個所として、盲腸部は上半身の扁桃腺と同じ様な意味である。即ち、第一浄化作用によって盲腸部へ毒素が溜結するのである。其際同部を指頭にて圧診すれば、大小の痛みを感ずるのである。


そうして重痛は毒素溜結が強度に達し、盲腸炎即ち第二浄化作用の近づいた徴候であって、軽痛は、毒素の溜結が軽度又は少量なる為である。又其際盲腸部以外の腹部を圧診する時、痛苦があれば腹膜にも毒素溜結があって、急性腹膜炎合併症の前兆である。


然し乍ら茲で面白いのは、全身的に衰弱してゐる時は第二浄化作用は起り得ないもので、第二浄化作用が起り得るのは活力旺盛であるからである。故に過激な運動を行った後など起り易い事と、青壮年時に起り易いといふ事はそういふ意味である。又第二浄化作用が起るまでに毒素が溜結するには、大抵数年乃至十数年の長時日を要するものであるから、幼児又は小児には殆んどないにみても明かである。


 右の如き理によるのであるから、盲腸炎発生の際は放任しておけば容易に治癒するのである。即ち高熱によって溜結毒素が液体化し両三日経て下痢となって排泄せられ治癒するのである。右の毒素溶解を医学では化膿といって恐れるのであるが、実は化膿するから治癒するのである。即ち化膿した時は下痢の一歩手前であるから半ば治癒したと見做して可いのである。


故に、盲腸炎発生時の養生法としては、一日断食、二日目三日目は流動物、四日目五日目は粥、六日目から普通食で差閊へない迄に治癒するのである。そうして自然療法による時には、激痛は半日乃至一日位軽痛二日間位で、四日目からは室内歩行が出来る位になるから、何等恐るべき病気ではないのである。そうして、盲腸炎の根本原因としては、右側腎臓部に硬度の毒素溜結があり、その為の萎縮腎による余剰尿が盲腸部に溜結したのであるから、右の毒結を解消するに於て決して再発はないのである。


 又、腹膜炎併発は盲腸に直接関係はないのであって、之は、腹膜部の毒素溜結が同時に浄化作用を起す為である。其際医療は手術を慂める事もあるが、之は予後不良である。故に医師によっては手術を避け、他の療法によって浄化作用を停止し、還元させようとするのであるが、それには非常に長時日を要するので、其結果は漸次腹部の毒素は固結し、板の如くなり、其圧迫によって胃腸障碍を起し食欲不振となり、衰弱甚だしく多くは斃れるのである。


 之は、自然療法によるも、三日間位は激痛を堪え忍ばなければならないし、其間絶食のやむなきに至るのである。然し、医療によって生命の危険に曝(サラ)すよりも、必ず治癒するのであるから、三日や五日位の忍苦は何でもないであらう。そうして其結果、猛烈なる下痢を起し、完全に治癒するので、普通二三週間位で治癒し、勿論再発の憂は絶無である。」

 

      (「扁桃腺炎、盲腸炎、手術」明医二  S17.9.28)





「(中略)虫様突起除去は腎臓、腹膜、胃腸等に障碍を来し、婦人は月経不順勝ちになり、頭痛、肩の凝り等に悩み、全身的にも活力減退は争へない事実である。」

 

       (「扁桃腺炎及び盲腸炎の手術」天 S22.2.5.)





「(中略)又盲腸炎は右側背面腎臓部に、必ず固結がある、それが長い間に少しずつ溶解し一旦盲腸部に滞溜固結していたものが、急に発熱によって液体となり、下痢によって排泄されようとする其痛みである、(中略)」

 

         (「対症療法の可否」栄114号 S26.7.25.)





「(中略)盲腸炎の場合、患部を剔出するので、盲腸炎は起らないとしても盲腸に近接している腹膜炎や、腎臓病が起り易くなる。之は全く霊の曇りがそのまま残っているからで、再び濁血が作られ、位置を変えて集溜するからである。」 

 

             (「霊主体従」結革 S26.8.15.)





「(中略)盲腸炎潜伏を知るのは訳はない。医学でもいふ通り、臍から右側斜に一、二寸位の辺を指で押すと痛みがあるから直ぐ判る。然し原因は其奥にあるので、盲腸部だけの浄霊では全部の痛みは除れない。盲腸炎の場合、右側腎臓部を指で探ると必ず固結があり、押すと痛むからそこを浄霊するや、忽ち無痛となり全治するのである。


治る迄に早ければ十数分遅くとも三、四十分位であって、間もなく下痢があり、それで済んで了ふので、再発などは決してない。としたら何と素晴しい治病法ではなからうか。処が医学では手術の苦痛も費用も、並大抵ではない。其上不具とされ、運の悪い人は手術の跡の傷が容易に治らず、数年かかる者さへある。稀には手術の為生命を失ふ者さへあるのだから、我浄霊と比較したら、其異ひさは野蛮と文明よりも甚だしいと言へよう。


処が手術によって盲腸炎は治ったとしても、それだけでは済まない。前述の如く盲腸なる機能は、背部(の腎臓)一面の毒素の排泄機関であるから、それが失くなった以上、毒素は出口がないから、大部分は腹膜に溜ると共に、腎臓部の固結も大きさを増すから、それが又腎臓を圧迫し、腹膜炎に拍車をかける事になる。之が主なる悪影響であるが、其他の個所にも溜るのみか、手術後腹力や握力が弱り、持久力や粘り強さ等も薄くなり、性欲も減退する。之等は体験者の知る処であらう。(中略)」   (「手術」文創  S27.)





「(中略)手術に就て最も多いのは、彼の盲腸炎であらうが、此病気の原因は服み薬の毒が胃壁を滲透して右側腎臓部に集溜し、それが少しづつ溶けて一旦盲腸部に移行し固結するので、健康であっても盲腸部と右側背部腎臓部を圧すと、多少の痛みがあるのはそれであって、之がある人は早晩盲腸炎が発るとみていいのである。之が或程度に進むと茲に浄化作用発生し、高熱に激痛を伴ひ、右の固結が溶け下痢になって排泄されて治るので、之が順序である。


処がその際溶けた毒素は腹膜を通過するので、医師は間違へて、"之は大変だ。早く手術しないと虫様突起が破れて、腹膜炎を起すと最早手後れで助からない"と曰うが、之を吾々からみれば笑へないナンセンスである。というのは右は順調な経過であって、命に関はるなどは絶対ないからである。従って盲腸炎の場合何等手当もせず、放っておくだけで、一週間以内に必ず治るのである。


而も盲腸は重要な機能である以上、それが失くなれば他に影響を及ぼすのは当然で、前記の如く腎臓部に溜った薬毒の移行する個所がなくなるから、その毒は他へ氾濫する。それが腹膜及び腎臓部である。そうなると反って盲腸炎より始末の悪い病気となり、容易に治り難くなるのである。(中略)」

 

              (「手術に就て」医革  S28.)





「(中略)毒素排除の役目である盲腸がなくなるとすれば、其処へ集溜せんとする毒素は、止むなく腹膜や腎臓部に溜る事となり、それが原因となって、反って盲腸炎よりも始末の悪い病気が起るし、尚又手術の際の消毒薬が膿化し排除されようとし、種々の病を起す事がある。それは悪性歯痛、中耳炎、結膜炎、顔面の腫物である。」

 

            (「手術について」ア救  S28.1.1)





「(中略)盲腸の方は、お腹から右の方の股にかけて、それから盲腸の後にかけて――そこを触つて見れば熱いから、そこをやれば治りますよ。」         (「御教集2号」  S26.9.8.)





「(中略)盲腸を取つた人が、やつぱり後で盲腸が痛む人がありますよ。と言うのは、盲腸に膿が溜る癖がつくんです。ですから、後で盲腸部に溜るんですね。」  (「御教集3号」  S26.10.8.)





「(昨年盲腸を浄霊により全快、今春早々盲腸より下腹部激痛、浄霊すれば腰の方向に移るが如くに痛みが廻り始めます・・・


 盲腸の場合、後ろの方を治さなかったからである。右腎臓の下の方に必ず塊がある。これが因であるから、ここを浄霊すれば治る。

 

 浄霊個所――盲腸を治すのは後ろの方を治す。右後腎臓下部に必ず塊があるから、之をすれば治る。(中略)」

 

                  (「講話集補」S24.)




《浄霊》


 肩、右側腎臓部(腎盂)及び腎臓下部、

 

 虫垂部(臍から一、二寸右下)、(極稀に左側)、背面を主に


 ※ 手術後の場合-腹部、腎臓、肝臓、胃腸、腹膜、