D-⑪ 喘 息
「(中略)次に喘息の注射は、注射するや咳嗽、喘音は速かに停止して、健康時と異る所無き迄に、全く治癒されたかと思ふ程であるが、半日乃至二、三日位経るや、再び発作状態となるのである。薬剤効果の特性として、三日より二日、二日より一日といふ具合に、漸次、効果時が短縮され、終に全く、薬剤中毒患者になって了ふのであって、本来の喘息は、依然として存続するのみか、反って多少宛、悪化に向ふものである。
何となれば、喘息の病原は、横隔膜の下部に水膿溜結し、その自然排除現象としての喘音、咳嗽であるから、注射によって咳嗽を留むるに於て、其期間だけは、水膿排除作用が停止する事に由って、それだけ病気は悪化する道理である。」
(「注射」医書
S11.4.13)
「(中略)喘息の原因が、医学では気管の疾患としてゐるが、之も誤りである。実際は横隔膜の下部、即ち臍部両側から上方へかけての膿の溜結の為である。此部を指頭で圧せば必ず硬結があり、痛みを感ずるのである。(稀には無痛のものもあり)故に此膿結を解溶するに於て、患部は柔軟となり、咳嗽は消失するに見て明かである。」 (「驚くべき肺結核診断の誤診」 S11.5.3)
「(中略)次に咳嗽であるが、多くの場合其原因はさのみ重症でない、喘息と耳下腺の膿の溜結が気管を圧迫する為とである。そうして、医学では喘息の真因は未だ不明であって、現在は気管の故障とされてゐるが、実は気管の苦痛は結果であって、其根本は臍部両側から胃及び肝臓部へかけての膿の溜結であって、之が溶解して喀痰となり、其喀痰排除の為の咳嗽である。故に、咳嗽に因って膿が排除さるるのであるに不拘、医学は咳嗽を止めよふとする。又、此際も発熱に因っての膿の溶解を、医療の解熱が固結させるから治癒困難となるので、此点に於ても医療が治癒を妨害する事となるのである。」 (「肺結核を作る医療」 S11.5.25)
「(中略)最初、浄化作用に因る水膿や毒血が頸部の周囲に滞溜しますが、それの浄化作用が風邪であって、それを繰り返しつゝ、胸部の水膿溜結に迄及ぶ、(中略)それから進んで心窩部の両側-臍部辺にかけて水膿が溜結する。之が喘息の原因であって、咳嗽や息切がおこるのは勿論、喀痰も伴ふのであります。
尚進んで腹膜部迄水膿溜結するので-それが腸を圧迫し、又は水膿排除作用によって、下痢症を起すのであります。
肺患の場合の咳嗽も、殆んど此喘息の為が大部分であります。(中略)
茲に喘息に就てお話致します。此病気は誰しも咳が出る為、気管がわるいやうに思ひますが、原因は意外にも気管ではなくて、前述の個所であります。
故に、此部を指査しますと、水膿溜結がアリアリ判って、相当痛みを感ずるのであります。
之を溶解するに従って、漸次、咳嗽は減少してゆくので、指圧しても無痛になった時は咳嗽も消滅した時で、昔から不治とされた喘息も、本療法によれば確実に全治するのであります。
此病気は、最も治癒し難いとされておりますが、実験上先づ七十パーセント位は治るのであります。そうして、衰弱が甚しくない限り順調に治癒しますが、相当の日数即ち普通二、三ケ月から六ケ月位を要するのであります。(中略)」
(「肺結核及び喘息」療講 S11.7)
「(中略)世間一番誤られ易いのは、喘息と心臓病であります。御承知の通り、喘息の原因は、横隔膜下に水膿が溜る。それが肺の下部を圧迫し、それが又心臓を圧迫する。それの為、動悸や息切がする。此症状を心臓がわるいと診られ易いんであります。」
(「下巻(三)」療講 S11.7)
「(中略)此尿毒は、肋膜、喘息の原因となる事もあります。ですから腎臓の為に喘息を起し、喘息の為に心臓が起るんですから、間接には、腎臓が心臓病の原因になる訳であります。」
(「腎臓疾患」療講 S11.7)
「此病気の原因は、医学上未だ全然不明である。そうして医学上では気管支性喘息と心臓性喘息と二つの名称に別けてゐるやうである。即ち前者は咳嗽が主であり、後者は発作(呼吸困難)が主である。近来、注射によって一時的苦痛は解消するけれども、治癒の効果はないのである。寧ろ逆作用によって幾分宛か悪化の傾向を辿るのである。
然し、私は喘息の原因は、根本的に知り得たのである。それは、先づ第一は横隔膜の下辺即ち胃及び肝臓部に毒素溜結するのと、肋骨(多く乳辺部)に、毒素が溜結するのとあるが、大抵は二者合併してゐる。咳嗽は右の毒血が浄化作用によって、喀痰に溶解排泄せんとする為である。発作は溶解せる喀痰が濃厚の場合、若しくは人により肺膜の強靭なる場合、喀痰が肺臓内へ浸潤する能はざるを以て肺臓の方から吸収せんとして肺自身が膨脹的活動を起すのである。故に、喀痰を若干排泄するによって発作は停止するのである。
以上の理由によって喘息は喀痰排泄によって漸次治癒するものである。喀痰排泄は自然療法が一番いいのである。然し世人は、発作、咳嗽、喀痰は、悪化作用と誤信し、薬剤等によって症状を緩和する為、慢性的となり一生治癒しないやうになるのである。」
(「喘息」医試
S14.)
「(中略)熱の出る所は、股及び毛の所、右に限る。左は少い。特に毛の生え際に多い。これから咳と熱の出る事あり、喘息などもこれが多い。腹膜の熱なども殆んどこれをやればいい。」
(「特別講習会御講話」 S15.11.9.)
「(中略)喘息は、医学に於ては二種に分けられてゐる。即ち心臓性喘息と気管支性喘息とである。即ち、前者は発作的であって、発作の起るや激しい呼吸困難を来し、重症にあっては呼吸切迫して、殆んど死の直前に在るやと思ふ程で、実に視るに堪えないものがある。又後者は強烈頻繁なる咳嗽に苦しみ、不眠、食欲不振、呼吸困難等痛苦甚だしいものがある。そうして何れも週期的に、例へば冬季に限るとか、夏季に限って起るとかいふ症状と、二六時中断えず苦しむのと両方ある。
医療に於ては、注射によって一時的苦痛を除去するのが唯一の方法であって、全く注射するや、如何に激しい苦痛も、忽ち拭ふが如く快癒するのである。然し或時間を経過すれば再発するので、患者は苦痛に堪えず、復(マタ)注射を受くるのである。然し、注射を繰返す毎に漸次其効果を減じ、やむなく頻繁に行ふやうになり、此結果一日二三十本位、注射を行はなければならない患者もあるが、之等は全く注射中毒の重症に陥った者である。然し、斯の如き重症でも私は根治さしたのである。
言ふ迄もなく、喘息の発作や咳嗽は、浄化作用であり、注射は勿論、その薬毒によって、浄化作用の一時的停止を行ふのである。今日医学では喘息の原因に就て、諸説紛々としてゐるが、私の知る限りの説では、あまりに原因に遠すぎ、殆んど暗中摸索的である。その説の中で、迷走神経の異状といふのがあるが、見当違ひも甚だしいのである。」 (「喘 息」明医二 S17.9.28)
(「喘息」天 S22.2.5類似)
「(中略)喘息及び原因不明の熱性病等の場合も右の如く頭脳の浄化が原因である事が多く、従而凡ゆる熱性的疾患に対し、頭脳の施術を一応試むべきである。」 (「頭脳の重要性」天 S22.2.5)
「喘息なんかはやると苦痛が軽くなるから判ります、そこが急所です。」 (「御光話」 S23.12.8)
「(咳痰多くなり、時に息切れを感じておりましたが、突然呼吸困難となり、顔面蒼白に、少しおさまりその後横臥すること、長く立つ事が出来ず、昼夜坐ったまま・・・)
喘息である。」 (「講話集補」S24.1.26.)
「(全身腫脹の喘息・・・)
背中から腎臓にかけウンと毒がある。喘息は肺の周りに毒結がある。息苦しいのと咳が出るのとで苦しむ。腎――横隔膜裏辺の毒が喘息になる。」 (講話集補 S24.4.7)
「これは薬毒が肺の外郭附近に固結したものが浄化されて肺へ浸入する場合、肺から相当間隔のある為と痰が濃厚の為と、肺膜が厚い為とで容易でないので、肺の方から吸引し様と呼吸を大きく強くする。これが喘息であって、発作も又強い咳もその為である。この証拠には痰が出ると一時楽になるにみて明らかである。(中略)
そうして喘息の発作は非常に苦しいもので、今にも息が絶えそうなので、一時的でも楽になりたいと注射をする為、それが中毒となり、最初一週間に一回位で済んだものが、段々増えてしまいには一日数回或は数十回に及ぶ者さえある。こうなると死の一歩手前に来た訳で医療はどうしようもないが、浄霊によれば容易に全治するのである。」 (「喘息」ア救 S28.1.1)
「(中略)それからよく喘息などで非常に強い咳が出ます。発作もそうですが、あれは肋膜の場合が多いのです。ですから喘息の場合は骨を圧してみて痛ければ、骨に絡(カラ)んだ毒が溶けてそれを引上げる為に強い咳が出ると思っていれば良いです。」
(「御教集16号」S27.11.17.)
「(中略)息切れが一番酷いのは横腹です。腕の附根です。その次は胸で、横隔膜の毒が酷いです。これは骨の一番おしまいの所に毒が固まっている場合が多いです。又これは喘息の原因にもなります。だから喘息というものは、医者の方で気管支性喘息というのは咳が沢山出るものです。それから心臓性喘息というのは発作的に非常に息が切れるのです。」 (「御教集22号」S28.5.15.)
「(中略)人間は使う所に固まりやすいのです。ですから浄霊を始終やっていると、肩の神経を使うからどうも腕に固まりやすいのです。それから割合に背中に固まります。それからそれがだんだん下がって行って腰に固まります。これが息切れの原因になります。背中から脇の下、肋間が息切れの原因なのです。それから喘息の原因にもなります。だから喘息と言っても頭や頸の廻りに非常に原因がありますから、そのつもりで浄霊する事です。」
(「御教集24号」S28.7.15.)
「(喘息に冬型と夏型とあるが、・・・)
夏起るのと冬起るのとある。喘息の性質(タチ)に因る。秋と春に起るのもある。一ケ月間づつ起るのもあり、定期的のもある。治る。薬毒の多少で遅速がある。」 (「講話集補」S24.8.22.)
「冬とか夏喘息とか、喘息は季節的に起るもので、年に一ぺん九月に起る人があった。これは軽い方で――。年中不規則に起るのは重い。」 (「講話集補」S24.)
「(中略)喘息の真因は、毒素が痰になつて、咳嗽によつて排泄されようとする場合、肺膜の厚い人は、強い吸引力を要する。毒素も亦固い場合、肺は激しく吸い上げようとする、その為の苦しみが喘息である。その毒素は疥癬に同じ毒であるから疥癬がすむと喘息によつて、毒素が出ようとする為である。
喘息の原因は、第一は横隔膜下部の毒結である。第二は脊柱両側、腎臓部、腹膜、肩、首の廻り、頭脳等である。浄霊の場合触ると熱い個所を浄霊すれば、原因である毒素は痰になつて排泄され、漸次減滅して治癒する。」 (「地天13号」S25.2.20.)
「咳 1,肋間神経 2,横隔膜 3,臍のまわり(喘息) 4,股より陰部の毛の際(恥骨) 5,腎臓部」 (「御講話」論未 年代不詳)