A,頭及び脳疾患について
「(中略)大脳は頭蓋骨で包まれ、そして小脳を蓋ふてをります。之は上体の凡有る機関が小脳に集って居るからで、つまり一番の中枢機関たる小脳を保護する為に大脳があるといふ訳であります。」 (「上体の上部」療講 S11.7.)
「(中略)人間の全体を支配せるものは頭脳の真中であるから、これを清める要あり。(中略)頭の熱い人は精神散漫、物がよく考へられぬ。精神病など特にあつい。特に物を考へると額に毒が集まる。(中略)学校の成績のわるいものなど皆これである。」
(特別講習会御講話 S15.11.9)
「脳疾患は種類が多く、脳溢血、脳充血、脳血栓閉塞、脳卒中、脳膜炎及び結核性脳膜炎、脳貧血、頭痛、眩暈、圧迫感、朦朧感、重量感、焦躁感、憂欝、不眠症、嗜眠性脳炎(シミンセイノウエン)、脳脊髄膜炎、脳震蕩等であらう。(中略)
脳疾患に就て知って置くべき事は、重軽を知る方法として嘔吐の多少による事が最も確実である。ただ脳貧血のみは此例外である。」
(「脳疾患」天 S22.2.5)
「後頭部は頭部一切の機関を司り、考へるのは前頭部。」
(御講話 未 年月不詳)
「(中略)此頭脳内の毒素の有無を知るのは甚だ簡単で、頭脳に手を触れてみれば直ぐ判る。即ち少しでも温味があれば毒素のある證拠で、温い程毒素が多い訳だが、現代人で無熱の人は恐らく一人もあるまい。」 (「腎臓病と其他の病」文創 S27.)
「(中略)近来一部の医師で、脳の手術をするが、之等は勿論癲癇とか、脳疾患等の場合行ふのであるが、之は何等の効果もない。何故なれば頭脳の機質性病患でなく、精神的のものであるからで、つまり霊的原因である。之に就ては霊の項目に詳記するから、茲では略す事とする。(中略)」 (「手術」文創 S27.)
「(中略)之は少ない病気だが、心臓が元で脳に影響する症状である。それは心臓弁膜症などある人が、一寸した事で動悸と共に眩暈が起るので、之は何が為かといふと、心臓の周囲即ち胸部、横腹、肩胛骨下部等に固結のある場合、それに浄化微熱が発るので、心臓が昂奮し、頭脳に反射するからである。
次は歯に関する病気であるが、之は歯に付ける薬毒が滲透して、頭に上る場合、中耳炎の際の薬毒、扁桃腺や淋巴腺手術による消毒薬、眼病の際の点眼、注射、手術の消毒薬等が、頭脳迄も犯すので、右何れも慢性的頭脳の病原となるのであるが、其他に斯ういふ事もある。それは背部や胸部等に出来た腫物を手術した為、其時の消毒薬が頭脳に迄滲透し固まるので、その手術が局部の前部、背部の関係で、前頭部又は後頭部の悩みとなるのである。要するに上半身に於ける手術の際の消毒薬が、頭脳の病原になる事が分ればいいのである。」 (「其他のもの」文創 S27.)
「(中略)こゝの前頭部の奥が理性、智慧で、記憶や考へる事をするんですよ。だから考へる時には額に手をやるでせう。それで煙草を吸って、煙草の煙が口から鼻へ抜けると、前頭部の中を刺戟して活動を促進するからいゝんですよ。つまり神道の方でいふと、こゝは奇魂(クシミタマ)ですね。それに対して腹は荒魂(アラミタマ)ですよ。勇気、胆力ですね。よく「あの人は腹が出来てる」とか言ふでせう。つまり前頭部の奥で考へて、腹で実行する訳なんです。それから後頭部は感情なんです。喜怒哀楽ですね。この三つが綜合して人間の考へになり活動に表れるんです。そして、それが一致する場合と摩擦する場合と両方が始終あるんです。」
(「御光話録10号」 S24.5.3)