C-⑧ 心臓性神経衰弱

 

7-③ 頭部と頸部の重要性           〔淋巴腺〕
「(中略)元来人体は、其高等生活器能が、頸部以上即ち脳及び顔面に、集注されてゐる関係上、其器能の活動に要する、エネルギーとしての血液は、常に上部に向って、昇騰し勝ちである。然るに、現代人の大部分は、汚濁せる血液の所有者であるから、其汚血も共に昇騰するので、其場合、頸部以上の高等器能を活動させるには、或程度の浄血でなくてはならないので、其血液輸送門にあたる肩凹部及び頸部に於て、濾過浄清の自然作用に由る、残渣即ち血液中の汚素が、絶えず其部に滞溜するのである。


今一つは、肺臓の呼吸運動による空気中の塵埃吸入に因る残渣、それが上昇しては、肩胛部に滞溜するのである。今一つは、病的でない位の、軽度の脊髄カリエスに因る膿汁が脊部の皮下を、通過上昇して、肩凹部及び頸部に集溜するのである。随って、頸部附近は人体に於ける。汚物堆積所とも、言ふべき場所である。」

 

        (「風邪は、唯一の浄化法」明医  S11.5.15.)




「(中略)此保有然毒は如何になりゆくかといふと、年月を経て人体の各局所に集溜し固結するのである。それは如何なる訳かといふと、人間が神経を集注する個所へ凡ゆる毒素が集注するのは原則である。随而人間が神経を最も使ふ処の上半身特に首から上を診ればよく判る、脳を使ひ、眼を耳を鼻口等は最も使ふ処で、其結果然毒を主に凡ゆる毒素は上昇し、頭部淋巴腺附近集溜し、漸次固結するのである。此理によって淋巴腺に固結のないものは殆んどないといってもいゝ。


見よ、児童が学校へ入学する頃から淋巴腺腫脹が始り、扁桃腺、アデノイド、中耳炎、脳膜炎、脳炎等が起り易く、腺病質となったりするのも、早期入学によって頭脳を酷使し始めたからである。(早期入学の害は別の機会に詳論する)」

 

         (「結核は治る  感冒」自叢一  S24.6.25.)




「(中略)大体この淋巴腺とか耳下腺の毒は、肩の毒が行くのです。薬毒が体の中にはいると、薬毒というものは一番最初は腎臓に行くのです。腎臓が薬毒を無くする働きをするのです。それで腎臓は或る程度までで、腎臓で固まるか固まらないうちに、みんな頭を使いますから頭に上って行くのです。頭に上って来ると肩に集まるのです。これは手を使ったり、根(コン)をつめたりすると肩が凝ると言います。それが出ようとして鼻になったり痰になったりして出ようとして、これが頸の方まで行くわけです。それで頸が凝るというわけです。(中略)」     (「御教集23号」  S28.6.17)




「(中略)それから淋巴腺ですが、此処に熱が出ると前頭部に直ぐ移ります。この熱が前頭部に一番影響するのです。それは此処の毒が前頭部に始終行くのです。だから頭の悪い人は、気が塞いだり、怒りっぽかったり、気持が悪いという事は、皆なそれなのです。ですから、神経衰弱とよく言いますが、これはやっぱりその原因の一番は淋巴腺です。(中略)」   (「御教集24号」S28. 7.16)




「(中略)今はどんな人でも、とに角一番の病気の原因は頭で、それから頸から肩の凝りです。ですからどんな人でも頭が痛いとか、或いは食欲がないとか、体がだるいとか、いろんな事は殆んど微熱です。いわゆる神経衰弱というのがそれです。それは今言ったとおり、頸の廻りとか肩とかの凝りです。」

 

                (「御教集26号」  S28.9.6)