J-① 麻 疹(はしか)
「此病気は、人間が生れながらにして保有せる一種の毒素が、皮膚面から排除されるもので、発病及症状としては、早くて二、三日、遅くて十日間位発熱が持続し、遂に皮膚面に発疹をするのであります。従而熱が持続し、他に異常の無い場合は、麻疹の疑を起すと共に注意して皮膚を見るべきであります。其際よく軽微の発疹を見る事があります。又口内の粘膜に白色の疹を見る事があります。
恢復期には、眼の爛れ、耳垂等も起りますが、之は麻疹の毒素の集溜的排除でありますから、放置してをけば自然に治癒するのであります。そして余病として、肺炎を起し易いのでありますが、之は容易に治癒するので、普通麻疹のみとすれば一回乃至三回位、肺炎併発のもので五、六回位で全治するのであります。」
(「麻疹」療講 S11.7.)
「麻疹は治療すると発疹する。出しておいて治療するとドシドシ治る。医療によれば麻疹の毒は全部出ず、眼がわるくなったりなどする。」 (特別講習会御講話 S15.11.9)
「麻疹と百日咳とは殆んどすべての乳幼児が罹患するが、この疾患のみのために死亡することはまづないのが普通であるが、麻疹と百日咳とに肺炎が併発するとその死亡率は甚しく高くなる。」
(「乳幼児の死亡率問題」明医一 S17.9.28)
「此病気は、他に異常がないのに、数日間発熱が持続して、それから発(オコ)るのが普通である。之は生理的浄化作用であるから、放任しておいても大抵は治るのであって一時に発疹する程いいのである。此際外出したり、風にあてたりすると、発疹を妨げるから良くないので注意すべきである。
そうして麻疹そのものは危険がないが、斃れるとすれば余病即ち肺炎によってである。其他の余病としては中耳炎、血膜炎等である。然し、之等も放任しておけば殆んど治癒するのである。之も、本治療によれば、一回の施術によって全身的に発疹し、二三日で全治し、余病など決して発らないのである。」
(「小児病 麻疹」明医二 S17.9.28)
「麻疹は人も知る如く免れ難い病気で、その病症も重軽の差が著しく、普通は一回で済むが二回三回に及ぶものも尠くないのである。医学上原因不明とされてゐるが、之は遺伝毒血の浄化作用である。
麻疹は稀には成年期に及んで発病する事もあるが、普通は五六歳位が最も多い。発病前大抵三四日位三十八度前後の発熱が持続する。其際皮膚をよく点検すれば何れかに少量の発疹を見るのである。此病気は昔から風にあたる事を不可とし外出を禁ずるが、其理由は皮膚が空気に触れる時は発疹が不充分となるからである。
元来麻疹は発疹する程よいので、発疹不良の結果は、毒素が内部に還元するから、其為肺炎等を起すのである。麻疹に因る肺炎は肺胞全部に発疹し、それが為呼吸困難を起し、小児の如きは呼吸の頻繁なる、見るに忍びざるものがあり、周囲の者は驚くのであるが、之は左程心配はない。二三日にして次第に常態に復すのである。
本医術によれば容易に全治し、発病時は一回の施術によって全身的発疹を見、肺炎も速かに治癒するのである。其他の余病としては中耳炎及び血膜炎等であるが、之等は放任によっても全治するのである。」 (「乳幼児及び小児病」天 S22.2.5)
「(中略)麻疹に就ては医学は本当の事は未だ判っていないらしい、というのは一番わるい事である処の、氷冷を用ひてゐる、氷冷の結果麻疹が出そこなってしまふから麻疹の毒が押し込められ内部器能に集中する、麻疹によくある肺炎や中耳炎もその為である。
昔から風に当ると悪いとされてゐるのも風に当ると冷るから、出損うという訳で同じ理である、何しろ麻疹は一種の皮膚病であるから軽い病気である故に麻疹に罹ったらたゞ寝かしておくだけで冷す事も暖める事もしなければ簡単に治るものである、尤も浄霊すれば尚速く治る、ただ知っておくべき事は肺炎であるが、之は肺胞に麻疹が出来るので、肺臓内の容積がそれだけ減る、従って空気の吸収量も減るから呼吸が頻繁になる、然しこれは一日か二日で治るものである(中略)」 (「麻疹とその手当」救55号 S25.3.25.)
「麻疹は衆知の如く、生れてから罹らない人は一人もあるまい程一般的の病気であるが、此原因は親から受継いだ毒血の排除であるから、実に有難いもので、寧ろ病気とは言へない位である。(中略)
故に麻疹は何等の手当もせず、放って置けば順調に治るものである。それを余計な事をして、反って治らなくしたり、生命迄危くするのである。只此病気に限って慎むべきは、発病時外出などして、風に当てない事である。といふのは麻疹の毒が皮膚から出ようとするのを止めるからで、昔から言はれてゐる風に当てるな、蒲団被って寝てをれとは至言である。といふのは発疹を妨げられ毒が残るからで、再発や他の病原となるので注意すべきである。
そうして麻疹は人も知る如く肺炎が最も発り易いが、之は氷冷など間違った手当をする為で発疹は外部に出ず、内部を冒す事となり、肺胞全体に発疹する為で、肺の量が減るから、頻繁な呼吸となるが、其割に痰が少ないのはそういふ訳である。此肺炎も何等心配せず、放っておけば二、三日で必ず治るものである。又麻疹が治っても、よく中耳炎や目が悪くなる事があるが之は毒の出損った分が、耳や眼から出ようとして、一旦其部へ固まり、高熱で溶けるのだから、放っておけば日数はかかっても必ず治るものである。」
(「小児病」文創 S27.)
「(麻疹の後咽喉が腫れたりジフテリアの様な咳をしますが、・・・)
喉にある。麻疹の毒が手当した為に発疹し切れず、残したものである。」 (「講話集補」S24.6.8.)
「(肺炎症状の重体の乳児を浄霊、直ちに全身に発疹し楽になりました。間もなく発疹が消へ十日には熱の上下頻繁にて吐く息が多く、もがき苦しみ、危篤状態に、発疹の仕方が不足の為内攻したものでしょうか。)
麻疹が内攻すると肺炎と同じ症状になる。普通医療では固め(止め)るから呼吸が頻繁になり、心臓が弱って死ぬ。肺の中に麻疹が出来、肺の容積が少くなるから呼吸が苦しくなる。弱ると霊が憑るものである。」 (「講話集補」S25.2.17.)
「(中略)胎中に育ってくると古血を呑む。それが麻疹になって出る。それで麻疹は赤い。百日咳は悪露(オロ)を呑む。それ故に白い泡のようなものを出す。(中略)」 (「講話集補」年代不詳.)
「(28歳の男、12歳の時麻疹を病み、治療中全然発音不能に。・・・)
麻疹の毒が発音の器能に固まったもので、麻疹はよくそんなになる。局部的故障は皆そうである。放任しておくに限る。頸部淋巴腺、前頭部を浄霊すれば治る。」 (「講話集補」S25.5.23.)
「(23歳の男子、5歳の時麻疹が内攻して禿頭に、半年毎に生えたり禿げたりして居りましたが、生えなくなりました。)
毒が固まったのである。もう一息経って、頭の毒が溶けて生える。」 (「講話集補」S24.9.18.)
《浄霊》 発熱部